人工血管(急性大動脈解離スタンフォードA)で仕事をしながら障害厚生年金3級が決定した事例
60代男性
職業:会社員(術後、デスクワーク中心の業務に変更)
傷病名:急性大動脈解離スタンフォードA
年金の種類と等級:障害厚生年金3級
<相談者の状況>
初回無料電話相談からご相談いただきました。
相談者様は以前から下の血圧が高かったとのことですが、特に病院を受診せず過ごしていたそうです。半年前に会社から帰宅中に突然激しい胸の痛みを感じ、救急搬送。そのまま入院し検査を受け、急性大動脈解離スタンフォードAと診断されました。その後、入院してから2日後に人工血管置換術を受けたとのお話しでした。
退院後はなかなか体力が戻らず、非常に疲れやすいと仰っていました。お仕事については以前のように外出が多い業務は難しいと考え、外出の少ないデスクワーク中心の業務に変更されたとのことでした。それでも帰宅後は非常に疲れていて横になっているそうです。
障害年金が受給できるのか知りたいとのご相談でした。
<受任から申請まで>
人工血管を入れている場合は、「人工血管を入れた後も軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる」程度が、障害厚生年金3級に該当する可能性があります。相談者様は初診日に厚生年金に加入しており、今回のケースでは人工血管置換術を受けた日が障害認定日となる特例に該当するため、すぐに申請ができる状況でした。ご説明させていただいたところ、申請代行をご依頼いただきました。
ご本人の復職状況や業務内容の変化、生活上の困難を丁寧にヒアリングし、診断書依頼時に添付する補足資料を作成しました。病歴・就労状況等申立書には、術後も続く疲労感、業務を変更してもなお日常生活に影響があるほどの疲労感があることなどを詳細に記載しました。
<結果>
障害厚生年金3級が決定しました。
相談者様は「仕事を続けながらでも認定されるのか不安だったが、無事に決まって良かった。依頼して良かったです」とのお声をいただきました。
<申請時のポイント>
- 胸部大動脈解離(スタンフォード分類A型・B型)や胸部大動脈瘤によって人工血管を入れた場合は、「人工血管を入れた後も軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる」程度が3級となる可能性があります
症状がある場合はその内容や日常生活、就労への影響がどの程度あるかが重要となります。