20歳前の学生時代が初診の「統合失調症」で障害基礎年金2級が決定。遡及請求で約400万円を受給できた事例
40代女性
職業:無職
傷病名:統合失調症
年金の種類と等級:障害基礎年金2級(遡及請求)
<相談者の状況>
相談者様は10代の学生時代に誰かが脳に直接話しかけてくるといった症状を感じ精神科を受診したそうです。その後、統合失調症と診断され、長年治療を継続していらっしゃいました。症状は波があり、具合が悪い時は幻聴、激しい気分の落ち込み、希死念慮等によって日常生活ができないとのお話でした。
就労については複数の会社を短期離職しており、仕事を始めると症状が悪化し離職することを繰り返していました。特に近年は精神的な不安定さが顕著で、入退院を繰り返しながら日常生活も困難な状態が続いており、ご家族のサポートを受けて生活していらっしゃいました。医師からは就労については非常に困難があると言わざるを得ないと診断されているとのことでした。
<受任から申請まで>
学生時代から約20年以上の長期に渡って病歴がありましたので、初診日の証明や診断書作成においても情報整理が重要でした。過去の通院歴を丁寧に確認し、初診証明を取得。また、日常生活での支障や症状を具体的に記載した書類を認定日、現在の分をそれぞれ作成し、診断書の依頼を行いました。
病歴・就労状況等申立書では、継続的な就労ができない実態や日常的な支援を詳しく記載しました。継続した通院があったため無事に認定日の診断書が取得でき、遡及請求での申請となりました。
<結果>
申請の結果、障害基礎年金2級の認定を受け、さらに遡及請求も認められました。
初回入金額は約400万円となり、相談者様、ご家族ともに金銭的な不安が軽減されたとのお声をいただきました。今後の生活や治療の継続に対して経済的な基盤を得ることができました。
<申請時のポイント>
- 20歳前障害の遡及請求
20歳前障害の場合、障害認定日(初診日から1年6か月経過した日)もしくは20歳に達した日のいずれか遅い日を障害認定日とします。この時期の病状が記載された診断書が取得でき、かつ、内容が障害認定基準に該当していることがポイントとなります。